「子宮の詩」
私は子宮です
私の唯一の働きは収縮です
収縮はエネルギーです
私は今妊娠し、ベビーを抱えています
きれいな羊水をいっぱいに満たし、その中にベビーを浮かべて育てています
時々はかわいくてたまらず、やさしく収縮して抱きしめてしまいます
しかし、やがてそのベビーとの悲しい別れの日が来てしまいます
予定日が来ると私はベビーを世の中に送り出すために、収縮して子宮口を開きます
そして、いよいよベビーが生まれる時は、世の中に出て呼吸するのに困らないように
収縮するたびに胸を圧迫して呼吸運動を教えます
私の不満は、私の主人である貴女が、私に「陣痛」というあだ名をつけて
いやな目で見ていることです
私は何も貴女を苦しめているわけではありません
むしろ私と一緒になって、ベビー誕生に力を貸してください
いえ、何も力を貸すといっても、そんなに難しいことではありません
私がエネルギーを出して力いっぱい収縮したら
「あら、お願い。ご苦労さん。」
と言って、心と体をリラックスしてくれれば、それでいいんですよ
そしてゆっくり息を吐いたり、動きたいように動いてみてください
それだけで私の仕事ははかどります
まあ、妊娠中も時々は私に話し掛けてください
そして私が抱いているベビーともお話してくださいね
私たちはよい仲間なのですから
触ったり、なでたりしていただくと私、本当にうれしいのです
それではお産の時にまた会いましょう
さようなら
九島璋二 著
「安心できるはじめての妊娠と出産」より
さつき助産院。
あなたと赤ちゃんだけの子育てを一緒に探す場所
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